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『高い城の男』が描く「もしも」の世界、知識と想像力が織りなす傑作SF。【ネタバレなし感想】

実際に起こった歴史とは異なる、「もしも」の世界を描いたSF小説『高い城の男』。

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この作品は、日本とドイツが第二次世界大戦に勝利し、アメリカ合衆国が分割された世界を舞台にしています。

 

当時の宗教や政治の知識が必要とされるため、理解には苦労することもあるかもしれませんが、一度読んでみる価値はあると思います。

 

ディックにしてはSF要素が少し抑えめだったように感じました。

しかし特にディックらしさがあったなぁと特に印象に残ったのは、

易を使った占いに関するシーンです。

ディックは詳細な描写を通して臨場感を伝えることに成功していると感じました。

 

また、登場人物たちの性格も深く描写されており、

物語の中で彼らが抱える問題や葛藤が、読者の心に強く訴えかけてくるものがありました。

 

私自身は、この作品を読み終えた後、

世界がもしもこうなっていたらどうなるだろうと、さまざまな想像を巡らせることができました。

 

そうした想像力を刺激する、本当に素晴らしいSF小説であると感じました。

是非一読をおすすめします。

 

今読み返したら昔読んだ時より深く理解できるかなぁ。

 

他にもう『ユービック』『流れよ我が涙、と警官は言った』も

読んだのでおいおい感想を書いていきたいと思います。

フィリップ・K・ディックのこのシリーズの表示もオシャレで好きです。

 

 

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