2023.03.22 読了
▫️あらすじ
ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。
ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。
▫️感想
よくある恋愛小説かと思ったがそうではない。
言葉ひとつひとつが刺さりまくる。
こんなにも読んだ後にくっきりと覚えているフレーズが幾つもあるのは初めて。
他人からは歪に見える形でも本人がそれでいいと思うならそれでいい。
自分のしたい事、やりたいと思う事にしない理由を探して躊躇うな。
そんなふうに背中を押してくれている気がした。
救いようのない辛い世界なのに美しい。
ずっと浸っていたいな
そんな気持ちになる不思議な小説。
感動する本をお探しの方におすすめです。
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